発達障害の子どもに試して欲しい有効な食事法

グルテンフリー / カゼインフリー(GF / CF)

どうして乳製品と小麦がダメなの?という方は前回の記事も合わせてお読みください。

発達障害の子どもが牛乳を飲んではいけない理由発達障害の子どもが牛乳を飲んではいけない理由

乳製品のカゼインとある種の穀類のグルテンを完全に除去する食事法です。
カゼインを含む食品は牛乳を使った全ての食品。
加工食品の成分表示に、ホエイ、カゼイン、ラクトアルブミンなどと書かれていたら避ける。
グルテンを含む穀類は小麦・オーツ麦・大麦・ライ麦・ライ小麦など。

〈Defeat Autisn Now!〉(アメリカの自閉症、発達障害専門の団体 (ワクチンとの関係を否定され今は中止されている))の医師たちの多くが、発達障害の子供たちを助けるために、親が自分で始められる唯一の最も効果的な食事法だと認めている。

様々な発達障害の症状がこの食事法でめざましく改善している。

その中には

  • オピオイド作用(麻薬作用)
  • LG抗体による遅延型食物アレルギー(脳の炎症)
  • 乳糖不耐症の回復

も含まれる。

どのくらいの人が改善しているの?

向精神薬、サプリメント、食事法の効果を比較したARI(自閉症研究所)の親たちの評価でも、乳製品の除去食の効果はダントツに高い。

乳製品をやめた6360人の子供たちのうち、52%の子供たちが改善している。

ある子供たちにとっては、カゼインが悪玉の親分で自閉症様の行動や身体の症状を強めている一方、
別の子供たちにとってはグルテンが悪玉の親分になっている。

GF / CFダイエットを実践したARIの親たちの評価では2561人中、66%の子供たちが改善している。カゼインとグルテンのの除去食の効果は絶大だ。

グルテンやカゼインが我が子にどんな影響をもたらしているか? 
それはこの食事法をやってみなければわからない。けれどもお子さんの体は、きっとヒントを出しているはずだ。

GF / CFダイエットで改善が見込めそうな人は?

GF / CFダイエットで改善が見込めそうな人々は以下の通り。

  • 乳製品と小麦製品以外はほとんど食べない偏食の子供たち。
  • 生まれつきではなく、幼少期に発達障害になった(退行性)。
  • 便秘、下痢など消化管のトラブルがある。
  • 痛みに鈍感または敏感。
  • 睡眠障害(夜寝ない、朝起きられない)。
  • ひどい乾燥肌、皮膚炎、偏頭痛、突然叫びだす、酒さ様皮膚炎(赤ら顔)、耳が赤くなる、てんかん
  • 大食漢。このような子供たちはオピオイド作用を受けているが、どの食べもので気分が高揚するかわからないため、なんでもとにかくたくさん食べる。
  • 異常なほど少食。食べ物が原因で痛みなど不快な症状が出るので、食べないようにしている

LgG抗体やオピオイド・ペプチドの検査で値が低くても、このGF/CFダイエットで自閉的症状が驚くほど改善した子供たちもたくさんいる。

あなたのお子さんにグルテンやカゼインが影響しているか、そしてどのような影響を与えているかを知るには、それらを食事から除去して、一定期間様子を見るしかない。
良い結果が現れたら、頑張って続けよう。

カゼイン・フリーを先に始める理由

多くの親たちのオススメは先にカゼイン・フリーをしてから、グルテン・フリーを追加する方法だ。

そのわけは、カゼイン・フリーの方が期間が短くて済むから。
大体3週間

もう一つの理由は、グルテン・フリーより簡単で、予備知識もいらないから。
カゼイン・フリーをしている間に、グルテン・フリーについてじっくりと学べる。

それに2つ同時に除去するとしばしば起きる離脱症状(依存性のある薬物などを中断することにより現れる禁断症状)に対応しきれないからだ。
離脱症状はとても辛いので、いちどに2種類を断つより、1種類ずつの方が乗り越えやすい。

グルテンフリーはどれくらいの期間が必要なのか?

グルテンフリーへの反応には幅広い個人差があるようだ。
専門家たちそれぞれの意見を集約すると、
3週間から8ヵ月。
ある機関では厳格に最低でも3ヶ月は続けるようにと勧めている。
「ちょっとくらいなら食べてもいいや」適当にやっていると、効果がわからない。

オピオイド・ペプチドの尿検査ではカゼインは3日で体内からなくなるが、グルテンはなかなか減らず、最大で8ヶ月くらい体内にとどまっている。

注釈
小麦・乳製品の除去は効果を見るための期間は設けた方が良いが、効果があった場合はいつまでとはしない方が良い。
再び食べ始めると症状が再開することが多く、期間を決めずに数年続ける方が良いと考える。年齢を重ね、腸管免疫が整うと、少量なら食べても大丈夫になるため、特に成長過程の子どもの間はやめておく方が無難。
もちろんGF/CFで全く効果のない子は例外である。

カゼイン・フリーとグルテン・フリーを時期をずらして始めると、離脱症状を最低限に抑えることができる。

最初に乳製品を除去しよう。
それから2、3週間待って、小麦粉製品を抜く。
その後、さらに2、3週間してから、グルテンを含むすべての食品を抜く。

4歳以下の幼児は激しい離脱症状を起こしがちなので、この方法をお勧めする。

カゼインフリー・グルテンフリー
幸い日本にはお米があるのでパンや麺を食べなくても、慣れてしまえば全く問題を感じません。
食事はシンプルに、肉・魚、野菜、果物。ご飯を少量。
これで家族みんな健康で、娘の自閉症スペクトラムも去ってくれるなら、モチベーションとしては十分です。

参考書籍

バイオメディカル療法

この記事の内容は
発達障害は栄養で良くなる p.326 第24章 腸の改善法:食べ物」より引用しました。
“第一冊 2019年3月31日”ですが、原著は2009年らしく、10年ほど経っています。科学の進歩は早く、医療の見解も変わるので、ネットなどで新しい情報も得ながら判断してくださることを願います。

〈Defeat Autisn Now!〉が中止された理由を検索したところ、
・ワクチンと自閉症の関係が認められないこと
・キレーション治療の危険性が指摘された
とのことですので、鵜呑みにせずに調べて、確実に安全な方法のみを選ぶのが良いと思います。

発達障害は栄養で良くなる
自閉症スペクトラムの子どもをもつ母が書いた
「バイオメディカル療法」の本の邦訳です。
分厚い本ですが読みやすく、実践しやすく書かれています。

近年急増している自閉症スペクトラムの症状は “生まれつきの特性” と諦める必要はなく、発達障害というより代謝障害と呼ぶべきもので、治療が可能だということです。

合わせて読むと参考になる本

発達障害にクスリはいらない
発達障害は栄養で良くなるの訳者の本です。
代謝反応やエピジェネティクスについて学べます。
出汁や米食の、日本食ベースのアドバイスが書いてあるので参考になると思います、

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