運動の敏感期の現れとしてのいたずら

ティッシュと男の子

< 運動の敏感期(0〜3歳、3歳〜6歳)
<運動の敏感期と感覚の敏感期の重要性

運動の敏感期は、家庭においてはおうおうにして、”いたずら”として現れます。

「いつもうるさくはしゃぎまわっている子が、なんだかおとなしくしていると思って近づいてみると、ティッシュの箱を抱え込んで、1枚また1枚と永遠と引っ張り出している。いつまで続くかと思って見ていると、結局最後の1枚まで全部引っ張り出してしまった。」

「トイレに行って、なかなか出てこないので何をしているのかと行ってみると、トイレットペーパーをカラカラと引っ張り続けて、トイレの中がトイレットペーパーだらけになっていた。」

「ちょっと買い物に出かけた隙に、家中のコップやお皿を全部テーブルの上や床の上に並べ、そこにご丁寧にお水が注がれていて後片付けが大変だった。」

…こんな例は子育ての経験のある方ならいくらでも挙げられるでしょう。後から振り返って、思い出してみると楽しい思い出ですが、その時その時は大変です。何せ、大人は時間に追われて生活していますから余計なことはしてほしくないのですね。そこで、子供を叱りつけて、二度といたずらしないように強権を発動したり、子供のいたずらの対象になりそうなものを全部子供の手の届かないところに移動させたりします。

こうやって、家庭では大人対子供の戦いが多かれ少なかれ出現します。これは、ある意味では当然のことです。モンテッソーリは、人間には2種類あり、それは「子供期の人間」と「大人期の人間」であると言っています。
同じ人間でありながらこの2種類はなかなか共存できません。
同じ姿かたちをしていても、物の捉え方や、考え方、時間感覚、生きる目的等が異なるのです。

“いたずら”も、子供は決して大人を困らせようと思ってやっているわけではありません。その時の発達に、例えば「引っ張る」とか、「ひねる」とか「ちぎる」とか「まわす」といった動きの獲得に耐えがたい衝動として現れる活動なのです。
ですから、私たち大人は、この子供にとって必要な発達の課題に対する要求としてのいたずらを禁止の対象にするのではなく、発達に貢献する活動の場として環境を設定してあげれば良いのです。

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